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2011年6月の転職求人倍率は1.12倍。3月以降、転職希望者が増加

2011年6月の転職求人倍率は1.12倍となり、最も倍率の高かった2011年3月の1.30倍から低下となった。例年、転職市場がもっとも活発化する3月を過ぎると、4月・5月は転職希望者数が減少するのが一般的である。しかし、2011年は東日本大震災の影響から、3月に活動を開始する予定だった転職希望者の時期が後ろ倒しとなり、3月から6月にかけて、転職希望者数が増加し続けているという稀有な状況にあると言えよう。
今後、夏期休暇に入る8月前後から転職希望者の増加は一旦落ち着くと推察される。今年は節電目的で長期休暇・分散休暇を行っている企業も多数あり、個人の転職活動スケジュールに大きな影響を与えそうだ。

グラフ

業種別の転職市場動向

2011年6月の転職求人倍率は1.12倍となり、前月からは横ばいとなった。直近で、最も転職求人倍率の高かった3月(1.30倍)からすると、0.18ポイントの低下となった。業種別の転職求人倍率を見ると、6月は「メディカル」が2.86倍と最も高く、次いで「IT/通信/インターネット」(1.38倍)、「メーカー」(1.17倍)となった。

業種別の転職求人倍率
業種 2011年
4月 5月 6月
求人倍率 前月差 求人倍率 前月差 求人倍率 前月差
全体 1.20 ▲0.10 1.12 ▲0.08 1.12 0.00
IT/通信/インターネット 1.60 ▲0.07 1.55 ▲0.05 1.38 ▲0.17
メディア 0.63 0.01 0.52 ▲0.11 0.41 ▲0.11
金融 0.97 ▲0.06 0.84 ▲0.13 0.81 ▲0.03
メディカル 2.99 ▲0.05 2.87 ▲0.12 2.86 ▲0.01
メーカー 1.21 ▲0.09 1.13 ▲0.08 1.17 0.04
商社/流通 0.29 ▲0.01 0.30 0.01 0.31 0.01
小売/外食 0.55 ▲0.07 0.56 0.01 0.61 0.05
サービス 1.16 ▲0.22 1.01 ▲0.15 1.09 0.08
その他 0.37 ▲0.05 0.35 ▲0.02 0.41 0.06

※「転職求人倍率」は小数第三位を四捨五入。また、「転職求人倍率」の除数となる転職希望者数の業種(職種)については、希望業種(職種)ではなく直近の経験業種(職種)に準じている。

職種別の転職市場動向

職種別の転職求人倍率を見ると、6月は「技術系(メディカル)」が2.90倍と最も高く、次いで「技術系(電気/電子/機械)」(2.14倍)、「技術系(IT/通信)」(1.48倍)となった。

職種別の転職求人倍率
職種 2011年
4月 5月 6月
求人倍率 前月差 求人倍率 前月差 求人倍率 前月差
全体 1.20 ▲0.10 1.12 ▲0.08 1.12 0.00
営業系 1.24 ▲0.11 1.05 ▲0.19 1.00 ▲0.05
企画・事務系 0.77 ▲0.06 0.72 ▲0.05 0.72 0.00
技術系(IT/通信) 1.54 ▲0.09 1.54 0.00 1.48 ▲0.06
技術系(電気/電子/機械) 2.22 ▲0.23 2.08 ▲0.14 2.14 0.06
技術系(メディカル) 2.87 ▲0.08 2.87 0.00 2.90 0.03
技術系(化学/食品) 1.00 ▲0.09 0.99 ▲0.01 1.02 0.03
技術系(建築/土木) 1.11 ▲0.19 1.14 0.03 1.14 0.00
専門職系(コンサルタント/金融/不動産) 0.91 ▲0.08 0.84 ▲0.07 0.88 0.04
クリエイティブ系 0.83 ▲0.07 0.81 ▲0.02 0.79 ▲0.02
販売・サービス系 0.49 ▲0.09 0.46 ▲0.03 0.50 0.04
事務・アシスタント系 0.79 0.04 0.68 ▲0.11 0.67 ▲0.01

※「転職求人倍率」は小数第三位を四捨五入。また、「転職求人倍率」の除数となる転職希望者数の業種(職種)については、希望業種(職種)ではなく直近の経験業種(職種)に準じている。

DODA編集長の解説

2011年3月以降、転職希望者の動きには例年と異なる変化が見受けられます。例年であれば、転職市場が最も活発化する3月以降、4月にかけて5〜10%程度減少する傾向にありますが、今年は3月から6月にかけて、毎月転職希望者が増加し続けるという稀有な状況になっています。これは、3月の東日本大震災の影響で、その時期に転職活動を開始する予定であった方の時期が後ろ倒しになったことに加え、企業の採用ニーズの高まりを察した方が転職活動へと動き始めているためと推測されます。ただ、転職希望者の増加については一時的なものと考えられ、夏期休暇に入る8月前後から、転職希望者の増加は一旦落ち着くものと見ています。
一方で、企業側の中途採用ニーズに関しては、季節性があるため4月・5月と一旦の落ち着きを見せましたが、それでも対前年同月比140%となっています。特に、企業側の採用意欲が高いのは、引き続き製薬メーカー・医療機器を中心としたメディカル業種です。特に、CSO(医薬品販売業務受託機関)におけるコントラクトMRの大型採用が活発化しており、年間で数十名〜数百名単位の採用活動が行われています。
また、この数年、中途採用を全く行ってこなかった大手総合商社も、総合職採用を再開しました。採用ポジションは多岐にわたりますが、なかでも海外インフラ事業、エネルギー開発・電力事業、メディカル関連事業、レアアース等の金属・資源事業での増員が主となっています。
製造業をはじめとした大手企業各社は、年間採用計画に則った求人をこの5月から6月にかけて多く出してきています。さらに、今年は震災により採用計画が後ろ倒しになっているため、7月以降にも新規求人が出てくるものと見ています。これらの企業は年間の採用計画枠が充足すると募集を終了しますので、今年中に転職を考えている方にとっては、できるだけ早く「今どのような求人が出ているのか?」ということを把握し、転職活動を開始されることをお勧めします。(DODA編集長 美濃啓貴)

転職求人倍率の定義

「転職求人倍率」は、DODA転職支援サービス登録者1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値。算出式は以下の通りとなる。

転職求人倍率 = 求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数

【求人数】前月からの繰越求人数(採用予定人員)と、当月中に新たに登録された新規求人数(採用予定人員)を合算した数で算出。
【転職希望者数】前月からDODA転職支援サービスに継続登録している繰越登録者数と、当月中に新たに登録した新規登録者数を合算した数で算出。ただし、繰越登録者数に関しては、直近半年以内の登録者数を採用している。

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